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体験記感想レポート

2019/09/11

歯 間 ブ ラ シ と 僕

今でも時折、瞼を閉じるとあの日の光景がはっきりと脳裏によみがえって来る。

日本列島を襲った38℃を超える荒れ狂う猛暑が、その脅威を衰えさせることなく、8月のお盆を1週間ほど過ぎた23日。それは2019年の残暑の出来事であった。

お昼ごはん用に楽しみにしていた「セブンイレブンのおにぎり」を、ひとくち頬張り、口を閉じた矢先、何の前触れもなく突然、上顎の前歯にマグネチュード7を彷彿させる激震が走った。

何が起こったのか全く理解出来ず、とてつもなく長い悠久の時を感じたのだが、それはほんの一瞬のことだったようで、周囲から「どうしたの?」という、他愛もない日常会話で、ようやく自我を取り戻す事に成功した。

言語を失った僕は、あてもなく南森町界隈を放浪し、それはゴルゴダの丘の上に輝く十字架のような、商店街ビルの2階に燦然と佇む歯医者(教会?)を目にし、そして滝の水が上から下に落ちていくよう、ごく自然にその暖簾をくぐった。

ナイチンゲールのような微笑みの受付嬢に誘われ、マザーテレサのような心の支えとなる技師嬢にレントゲンなるご教示を賜り、イエスの聖母マリアのような熟嬢院長から、魅惑の時間跳躍術と神業技なる魔法で、イエスでさえ復活に3日間を要したが、僕は最後の審判からほんの数時間で平穏を取り戻せた。

訪院2度目では、消毒並びに経過報告と歯垢削ぎ前篇、3度目には、抜糸と歯垢削ぎ後編を終えた。4度目は、正しい歯の磨き方の啓示を受け、神の賜物として、ちょっぴりお茶目な歯科衛生嬢から『 歯 間 ブ ラ シ 』を賜った。

巷では一部のセレブ御用達アイテムとして、一世を風靡しているが、庶民的な僕にとっては水戸黄門の印籠のごとく、大切に一生の家宝として、我が家の床の間に山水画の掛け軸と一緒に、箱に入った(4本入り)そのままの状態で奉納している。

きっと、このままではいけない!「逃げちゃダメだ!」「逃げちゃダメだ!」「逃げちゃダメだ!」・・・

カラテカ矢部太郎が、引っ越し先で大家さんと出会い、新たな漫画家としてデビューしたように、僕もまだ見ぬ未知の世界へ、その一歩をふみださなければならないと思う、今日この頃。

たとえ、波乱な人生が待ち受けようとも(笑) 次回につづく・・・かもしれない。